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2015年12月31日木曜日

二度目のオリンピック・・・

2015年、最後の日。
 ずいぶんと間が空いてしまいました。


私がデザインを初めて意識したのが、亀倉氏が制作された
東京オリンピックのポスターである事は既に書きました。


この記事では実際の亀倉氏のポスター画像を載せてみましたが、
 今のデザイン性で考えると古くさいなどと感じる方もいるでしょう。


本当にそうでしょうか?


あれほどシンプルで力強く、スポーツの躍動感を捉えたポスターも
ないのでは?といまだに私は素晴らしいポスターだと思っています。


と同時に、私にはもう2020年東京オリンピックのポスターが
なんとなく想像できてしまうのです。


Photoshopの合成技術を使ったデジタルなデザインだけは
勘弁してほしいところですが・・・


ご存知のように、利権が絡みに絡んでとんでもないことになっておりますが、
一体どう収拾をつけのか・・・・ま、楽しみに待っていましょう。(笑


日本のデザイン力が問われ、試されているってことですね。



2020年東京オリンピック。果たして私は見る事ができるのか・・・
現在の年齢を考えると、 見れない可能性もありなわけで・・・


前回の東京オリンピック時の記憶としては、
東洋の魔女(バレーボール)の決勝戦を風邪で熱を出し
布団の中で大汗を出しながら 朦朧とした状態でテレビをみていた記憶。


もうひとつ!


子どもながらに体操女子のチャスラフスカ選手の美しさに魅了されたこと。


その後オリンピック競技は、より速く、より高く、より遠くへ、
より高度(難度)に・・・


私は亀倉氏のポスターの様に選手たちの美しい姿が
見たいだけなのかもしれません。


2020年まで私の命が続きますように!

2015年12月2日水曜日

私の本音3

私の本音も3回目を数えました。

こんばんは。

このブログは、基本的に私の本業である デザインに関する記事を書いています。私の過去の作品や最近の作品、 個人的に上手いなあって感じた作品などをアップしてお見せしています。かなりサラッとした記事になっており、だらだらと解説などは、あえて書いておりません。

なぜだか、お分かりですか?

何度か書いていますが、 デザインに対する感覚や感性というか 感じ方というのは十人十色、百人百様だからです。私がこのブログの中で言いたいのは、デザインには理屈、理論、考え方があるという事です。

広告デザインは絵画やアートのような芸術ではありません。発想法や表現方法を作品の中から感じ取っていただきたい そういう事です。プロならプロらしく解説しろよ!って方もいらっしゃるかもですが、数十年、デザインの現場で理解した事があります。

結局のところ、デザインって教えられないんです。

技術的な事は可能です。でも発想は多くの作品を見て、 (ただ眺めるだけじゃダメなんですけどね)どういう考え方でこのビジュアルが出てきたのか・・・そこを、見つけ出すだす。考える。それがデザインの一番の勉強法だろうと思います。

教えられない・・・いい例をお話しましょう。

デザイン専門学校で2年間学んだ学生が 現場で全く役に立たないという事実!上っ面だけを学び、デザイナー気分!まっ、2年間でカリキュラムを詰め込まなきゃならないそういう無理な条件もありますが・・・数時間学び、それを課題というカタチで評価される。

学校なんてそんなトコでしょう。

私たちなんて、毎日が課題です。今日もどっさり課題(発注)を渡されました!(笑
私の年齢であれば、スタッフがあげたデザインをチェック・・・それが仕事なんでしょうが、デザインできない環境なんて耐えられないという事で若い人たちと一緒になって毎日デザインしてます。

好きなんですね、多分、デザインが。36年目の私でも、やっと自分のデザインができるようになった。ほんとうに、そう感じています。

現場で役に立たない・・・ これを、皆さんはどう感じられるでしょうか?教えるのは専門家ですよね。そんな専門家から学んだ学生たちが デザインの現場でまず役に立たない。結局、デザインってその人の人生経験の中から 出てくるものだって事です。だから・・・経験を積んで3年くらい経って やっとモノになってくるんですね。

深く見ること、考えることが 一番の勉強法なんじゃないでしょうか?最近では、TOPPANの 買い物かごの中に入ったスマホ。あれなど、広告デザインにおける発想法の 好例じゃないでしょうか。

以上が、なぜ私が詳しく解説しないのか・・・ の理由となります。これからもこのスタイルは変えるつもりはありません。それでもよければ、引き続きお付き合いください。


では、また。

2015年11月26日木曜日

本音2

う~ん、素人さんは・・・難しいなあ。


結局、再就職した今の会社でも、同じ状況・・・
これも削除した記事なんですが、再投稿してみたくなりました。

今日はしっかり愚痴らせていただきま~す!

こんばんは。

デザイナーとしての経験やスキルが通用するのは業界の中、もしくはほんとのど素人さん相手だけなのか?企業の中で、デザイン業務を行って(いた)私ですが、店舗の店長やエリアマネージャーから、毎日のように発注が送られてきます。

そして私たちがデザインしたポスターやらPOPを決められた日までに店舗に発送するわけですが、困ったことに店長やマネージャーは自分たちが発注者だということで何か勘違いをしているようです。

こと細かに文字や背景の色まで指示する始末・・・どうやら彼らには我々デザイナーに対して「お前らは、言われた通りの事だけやってればいいんだよ!」

そういう思いがあるようですね。

この勘違いって一体どこから来るんでしょうか?まっ、こういう事にいちいち腹立てる事自体、 大人げないですから、「ああ、可哀想な人だ」って 腹の中で思いっきり大笑いしながら、淡々と業務をこなしておりました。

そういう方がマネージャーやってる事自体も問題ですがね。

死んでも言われた通りに作るつもりもありませんが。普段から私たちが作ってるデザインと関わっているが為に彼らは、デザインに対してなんかとんでもない 勘違いをしているようです。

こういう人間には、プロとしてのアドバイスも通用しません。

彼らなりに拙いラフ(と呼べるか?)を書いてきますが、とりあえずそのラフに沿った形でデザインを上げます。と同時にこうすればもっとよくなりますよ!というアドバイスのつもりで別案を作るんですが、彼らは絶対にそれを認めません!(笑

頑固に自分の案を採用します。

多分・・・ 彼ら(店長・マネージャー)の中にはあるんでしょう。

お前たちより肩書き上なんだから、お前らより偉いんだから、言われた通りにやれ!っていう思いがね。

これがプライドっていう弊害でしょうかね。

販売のプロと広告デザインのプロが同じ次元で仕事がやれない。常に上から目線で我々に接してくるのです。素人がデザイン業界35年(当時)の人間にこうしろああしろ・・・
これって多分我が社の体質なんでしょう。

入社して数日で何か異質なものを感じたのも事実です。

一度企業というものを経験しておきたかったという思いがあるので、結局10年も籍を置いていましたが・・・ 企業ってこんなもんかい!?って思っています。

そんなもん、35年のキャリアで説得力ある言葉でガツンと言ってやればいいだろ!
そう、おっしゃりたい方もいるでしょうね。

あなたは会社の体質というものをお考えになった事ありますか?言う事自体は簡単です。 簡単ですが容易ではありません。私だけの問題で済まなくなるからです。課全体の問題に発展するからです。課には上司がいます。 上司の管理が問われます。

けっして、テレビドラマのようなカッコいい展開にはなりません。

そう、これが企業の中身です。事務系と我々を同列で捉えている時点で上手くいくわけがありません。当然、我々も会社員ですから、会社の決まり事は守らなければなりません。

大人として社会人として。

ただ・・・ 探したいと思った時に資料も探しに出れない・・・ネクタイ締めてスーツ着て体を締めつけて・・・などなど自由な発想は・・・・私には難しいですね、この会社(笑

難しい中でなんとか頑張っていましたが。本来、デザインする事でお金を稼ぐのがデザイナーですが社内の仕事なのでデザインしてもデザイン料など取れません。

逆にそれがどんなに恵まれた環境なのか・・・分かっていないのが店舗・現場の人間です。

一度でもいい・・・ デザインを外注してみると我々の仕事がどれほど価値あるものか理解できるでしょう。

現場 対 制作・・・ 誰がこういうシステムを作り上げたのか?中途の私には理解し難いものを感じる日々であります。

そうそう・・・ プライスカードのフォーマットを変える作業があったのですが、制作側は現状のプライスカードが異常なほど大きすぎるという意見で一致しており、サイズダウンで提案したところ・・・ある店長曰く・・・

プライスカードのせいで売上が落ちたらどうしてくれるんですか? と宣うたとか!?
おいおい! それが店長がいう言葉かい?プライスカードに頼った営業してんのかい?
店長の裁量ってそんな程度なんかい?プライスカードはプライスカードです!
商品名、金額を伝えるもの。それ以上でもそれ以下でもない。

仮になけりゃ、お客さんは必ず尋ねてくる。それに言葉で返す。
そこに商売の基本であるコミュニケーションが生まれる。
そういうことじゃないのかい?

コミュニケーション面倒臭がって、ツールに頼ろうとしてるから
毎日毎日あの異常な量の発注が発生してるんじゃないのかい?

いつも良いもの作って頂きありがとうございますって
ちゃんと大人の対応してくれる店長もいるんですが、
こういう方は、自分の仕事は何なのかをちゃんと把握できてるって事ですね。

デザイン考えるのは店長の仕事じゃないですから。
要点だけ伝えてもらえば、あとはこちらの仕事です。

あ~~あ、まだスッキリしねーや!(笑
本日はこんなデザインの現場もあるっつーことで!



まぁ、状況は異なりますが、似たような問題が今の会社でも発生しています。

もう一度!
店長がデザイン考えてどうすんだ!?
自分の仕事しろ!
やりたい事を我々に伝えればいいんだよ!

2015年11月22日日曜日

デザイナーの憂鬱

こんばんは。

デザイナー(あなた)の周りは、 当然業界人ばかりですよね。代理店のディレクター、ライター、イラストレーター、フォトグラファー、印刷関係、、、、 なので話が通るというか、風通しがいいというかね。


ところが、同じデザイナーでも企業内企画制作課時代の私の周りはちょっと、、、 状況が違ってました。

企業の中の企画制作課で日々デザイン業務をこなしてた当時の私でしたが、、、発注元は店舗の店長やその上のマネージャーでした。要はデザインやクリエイティブに関しては素人さん!この方々は肩書きというか立場上、 私たちより、いわゆるお偉位さんという訳です。こういう方々から、 バックは何色、キャッチは赤に、写真はもっと大きく、、、指示がくるのですよ!

まっ、こっちもプロとしてやってきた人間なんで言われた通りには絶対に作りませんがね。(笑 逆に、このツールはこう作るべきですよ!って 提案型のデザインを提出していました。

彼ら、それを受け入れません!(笑

あの自信(いや、ただの頑なさ)ってどこからくるんでしょう?そういうど派手なツールが店舗に貼りまくられているわけです。

彼等の一番の間違いは、、、、販売・営業をツールに頼ってるということ。そこが間違ってることに気づくべきなんです。対面販売の一番の強みは、 お客様とコミュニケーションがとれることです。それにより、お客様ともっと深く関われるのです。その対応次第では、ファンにリピーターになって貰えるのです。

彼等はそれを、、、コミュニケーションを面倒臭がっている!私はそう受け取ってしまうのです。

抵抗が過ぎると、彼等の口からでてくる言葉、最後は、、、口には出しませんが、誰のおかげで給料もらってんだ!お前らの給料は俺らがもの売って稼いでんだぞ!多分、これでしょう!(笑 こんなところに私のデザイナーとして憂鬱がありました。

はい!それは間違いございません。それ持ち出されちゃあね~。

余計なところに神経使わずに、 原稿だけ出してもらって、デザインは我々に任せませんか?これが本音なんですけどね。あなたの本来の仕事しましょうよってことです。商品知識はあなたの方が上でしょう。

じゃ、デザインに関しては?

我々はあなた方以上に売場のことを考えて仕事してますよ!まず商品ありきです。売場という環境の中で、お客様は果たしてPOPを見てくれているでしょうか?商品へのこだわりを紹介してるコピー(うんちく)を 読んでくれているでしょうか?

残念ですが、お客様の想いは 我々の想いとは違うところにあるのが現実では?商品を一番魅力的に魅せ、 売場をできるだけスッキリと見せ、商品の購入に持っていく、、、

そんな売場創りが私たちの仕事のはずです。

肩書きやプライドという余計なものが、私たちの仕事の邪魔をしているのです。中途入社の私の弱さと悔しさがここにあります。私の前任のディレクターがやりたい放題やってたらしく、その反発が根強く会社の中に残っていると聞きました。

こんな私でも企画の制作物のデザインテイストを変えてきました。それを認めてくれたマネージャーもいます。そのマネージャーが売場創りに関して気づいてくれたようです。

やはりシンプルに、、、、

今年中に売場、装飾関係を一新していくようです。会社唯一の企画の理解者であるこのマネージャーに期待し、応援し、よい方向に向かうことを祈っています。


それでは、また。

2015年11月19日木曜日

本音・・・1

デザインで飯を食うことに本気のあなたへ・・・

この辺で、私の本音をお伝えしておきたいと思います。
本日はちょっと長くなりそうな予感がします。

私が若い頃の業界がどういうところだったのか、
その辺もどうか読んでみてほしいと思います。

まず、こんな拙いブログへ訪問頂いている方へ感謝申し上げます。

私のブログは広告だけではなく、音楽、映画、写真など
クリエイティブな感覚が必要なものを含めて
「デザイン」というカテゴリで記事を書いています。
いったい何人の方が読んでくださっているのかはわかりません。

デザイン業界以外の方の方が多いのかもしれませんね。
私は、今年の4月でデザイン業界38年目に突入しました。

このブログにも数回、私の作品を画像としてアップもしました。
見てくれたあなたがどう言った感想を持たれたのか・・・
それも私には分かりません。

多分、大抵のかたは、デザイナーってこんな程度なの?
そういう感想を持たれた方も多いのではないでしょうか?

あなたが想像するような、広告デザイナーらしい
話題になるような作品もアップしていないので
そう思われてもしょうがないかなと思っています。

何度か申し上げましたが、人の感覚やセンスは百人百様、十人十色。
感覚が命というデザイン業界において、歳取ると感覚も錆び付き、
あんたみたいなオッサンなんて役立たずなんじゃないの?
そう思われても致し方ないかなと思いますが・・・

そういう環境の中で、私は37年、デザイナーを続けられています。
定年を迎えた私がいまだデザイナーを続けられています。

私自身もなぜだろうと考えた事あるんですが・・・

100年満点を目指さなかった事が大きいかなと思ってます。
常に100点満点をめざしていたら・・・
この過酷な業界の中で、とっくの昔に私は潰れていたでしょう。

プロだから100点目指すのは当然だろ!それがプロだろ!
そうおっしゃりたいのは理解できます。

そもそも私が何点のデザイナーなのか・・・
それを決めるのは私自身ではありません。
決めるのはクライアント様、社内、周りの方々です。



仮に50点のデザイナーだったら・・・・
私はすでにこの業界にいないはずです。

 現在の会社でも、ここ一番という場合には私に話が回ってきます。
 なぜでしょう?

それは引き出しの多さに他なりません。

これだけは、若いデザイナーさんに真似できない部分です。
賞取りとも縁のない私がいまだにデザイナーを
続けられている最大の理由がここにあります。
要するに経験値です。

私がこのブログを書いている理由も
その経験値を少しでも伝えられないか・・・・
そこにあります。

まず、十人十色、百人百様の感覚の世界で
100点満点はありえないというのが私の考え方。


いい例が、あの佐野氏のエンブレムデザイン。
当初からわたしには、まったくもってピンときませんでした。
そもそもデザイン業界でもああいう華やかなグラフィックの世界そのものを
まったく信用していません。
まっ、どうでもいい世界なのでこのへんで止めておきます。

で、私が生き延びられている理由・・・
あいつに頼めば、最悪でも常に70~80点のデザインがあがってくる!
私が生き残れてる要因がそこにあるように思います。

一般ユーザーやクライアントの感覚を取り入れると
まず、間違いなくデザインは崩れていきます。
正直に申し上げました。
特に昨今、この傾向がますます強くなっている気がします。
このユーザーやクライアントの感覚という部分が
 -20~30点の部分だと思っています。

赤文字で大きく目立つように・・・みたいな部分ですね。

若い頃から賞取りレースには関心がなかったので、
自分流のデザインを研究した結果が、
ユーザー感覚をあえて取り入れるということでした。

なので私のデザインはB案志向なこだわりレイアウト、
プラス、クライアントの意向を取り入れたちょっと下世話なデザイン(笑
そういうスタイルが出来上がっていったように思います。

イラストレーター、フォトショップの扱いなら
間違いなく若い方の方に軍配が上がります。

でもレイアウト/アイデア/ディレクションなら、私は負けません!
彼ら彼女らとは引き出しの数が違いますから。
引き出しのお話も以前させていただきましたね。

そういう面もあり、会社でも若いデザイナーからは一目置かれてはいます。
アドバイスも求められます。
必要とされるのはやはり嬉しいものです。

若いデザイナーさんが上げたデザインを
チェックするのも 私の仕事なんですが、
私のチェックや指示の仕方は・・・

私が若い頃にされてきたような方法とは違う方法を取っています。
私たちの時代は、上げたデザインをその場で上司に
ビリビリッと目の前で破られ、ワナワナと思わず握りこぶしを握るような
悔しい思いを毎日のようにしてきた時代です。

そういう悔しい思いが、とりあえずこのくらいのもの上げとけばいいか・・・
みたいな考え方を否定させてくれたように思います。

私はデザイナーさんが上げたデザインを優先することを信条としています。
ここを・・・こうすると・・・ほら・・・散漫なデザインに締まりがでるでしょ!
みたいなアドバイス方法です。

私たちの時代は頭から否定される時代でした。
アドバイスも貰えない時代・・・自分で盗め!みたいな時代ですね。

2年ほど前まで私は企業内企画制作課勤務で
自社の商品を売るための広告作りをしていました。

なので私にとって若いデザイナーさんはライバルではなく、
一日も早く一人立ちできるレベルまで成長してもらい、
会社に貢献してもらう・・・いわゆる育成です。
それが私のアートディレクターとしての仕事でした。。

一言で言ってしまえば、デザインって「答え」がない世界なんだと思います。

答えを探して模索しながら作業していると言ってもいいのかもしれません。
「答え」はなかなか見つかりませんが、
デザインにはその「答え」に近づくための基本や理屈が存在します。

パソコンでちょっとしたデザインらしきものが作れる・・・
今の時代、こういう方は多いでしょう。

私たちからするとこの「デザインらしきもの」という言葉・・・
結構厄介な言葉なのです。
作った方は、それなりに自信を持たれてる方が多いですね。
しかし、先ほどの基本や理屈が理解できていないがために
我々プロ(デザインする事でお金を稼いできた人間)から見ると
使えないデザインなのです。

ここで言っておきたい事があります!

Windowsをアドビ社製のWinodows対応グラフィックソフト
(イラストレーター・フォトショップ)をインストールせずに
標準仕様で使っている方・・・
文字も打てるし、画像も貼付けできるでしょうが、

まずデザインする事は諦めてください!

Windowsは標準仕様ではデザインできません。
デザインとは呼べないようなレベルのものは作れます。
私たちは、Windowsで作られたものは一発で分かります。
それくらいお粗末なものしか作れません。

デザインしてみたい方、デザインで飯食っていく事を考えている方・・・
Macintoshを購入してください。
中古でも構いません。
ただし、ソフト代フォント代が別途かかりますが・・・・

いろいろ見ていけば安価で手に入れられる時代です。

ソフトを扱える。
これはデザイナーとしての最低限のスキルです。
扱えて当たり前と認識しておくべきです。

ソフトが扱えるだけで、デザイナー気どりはやめておいたほうが無難です。
口の立つデザイナーからはケチョンケチョンにやり込められるでしょう(笑

なんとなく感覚でデザインしてきて
「上手いね!」って言葉を貰ったことのある方。
それなりのセンスをお持ちなのかもしれません。

あなたのそのセンスを伸ばすには・・・・
広告デザインの基礎を学ばれることをおすすめします。

広告デザインの一番大切な基礎って何だと思われますか?
それは、文字・フォントに関する基礎力です!
えっ、文字?って意外だと思われませんでした?

感覚でデザインしてる人の大半は、
この文字に関する問題点を抱えています。

これについては以前の記事で具体例を出して書いています。
細やかな神経を使う必要があると言うことでしたね。

広告デザインの難しさ。
これは、自分の感覚だけで走れないという事です。
これは広告には目的があるという事。
アート作品ではないということ。

分かり易く言うと、ものを売るためのお手伝いだという事です。
クライアントという存在があることも自分だけの感覚で突っ走れない要因ですね。
あなたの作品作りではないのですから。

描くことや作ることの前に必要な大事な事。

まず「考える」という習慣をつけることが大事でしょう。
原稿を受け取りすぐにMacのまえでキーボード打ったり
マウスを握る人がいますが、
そういう人に限って、表現に走ったデザインが出来上がります。

表現する事に神経が先走りし、
肝心の内容が説明しきれていない甘いデザインになっている。
こういうデザイナーさんは本当に多いです。

次に多いのが、デザインを装飾することだと勘違いしてしまっている人。
これに対する答えは、皆さんご存知の「シンプル」という言葉です。

ただ、このシンプル。

ほんとうに表現できるようになるまでには、
それなりの時間・期間を要すると 個人的には思っています。

シンプルな表現・デザインにするには、
情報をまとめ簡潔にするという作業が必要になってきます。
これが、デザインは「引き算」の作業だと言われる所以です。

今の時代、飾り立てるデザイナーが山ほど存在しています。
そういう飾り立てられたものがデザインらしいデザインだという
誤った理解は問題ありなのです。

余計な罫処理、文字への余計な影付け、フィルターによるぼかし影・・・
一番厄介なのがフィルターを使う事だと考えています。
はっきり言いますが、安易なのです!

フィルターは装飾デザインの最たるものだと考えます。
デザイン・レイアウトで勝負したいなら意識して
フィルター処理は止めるべきです。

そこに神経使うんじゃなく、
伝えなければならないのは、何なのかを考えてください。

その焦点を見えにくくするのが装飾デザインだということです。

私は若い頃(もちろんアナログの時代です)、
中ゴシック、太ゴシック、中明朝の3書体だけでデザインしろ!
余計な加工はするな!という上司の訓練を受けた時期があります。

結果、たった3書体でも十分、広告デザインは創れるんだという事を学びました。
そこで学んだのは、強弱とバランス感覚です!

上司から学んだ中で、今の私に繋がる最も大切なものの一つです。
装飾デザインとは180°異なる考え方ではないでしょうか?

原稿内容の甘さ、間違い、それを修正する能力も大切ですね。
その内容に、付加することでユーザーに分かり易く、
そしてより受け入れられ易くなる・・・

そう、企画力!

キャッチコピーくらいは書ける能力もあれば あなたは、
必要とされるデザイナーになれるでしょう。
そうです、「考えられるデザイナー」です!

それと、いま資格流行ですが、 はっきり言いますが、
デザインに検定資格など必要ありません。
資格持ってるから、仕事貰えるなんて考えは甘い!と言わざるを得ません。

資格なんかより、感覚・センス・広告的思考。
これが一番重要な事です。

想定内のデザインよりも、想定外しかも外さないデザイン!
特に代理店ではそういうデザイナーが求められてるのではないかな?

私は決して優秀なデザイナーではない事は、すでに申しました。
賞などとも無縁なデザイナーです。

そんな私がこの厳しい業界でいまだに生きております。
いま読んでいただいているこの記事が少しでも、
若いデザイナーの方、これからデザイン業界で生きていこうという方、
デザインに興味のある方へのアドバイスになれば嬉しく思います。

それこそが、このブログを書いている理由なのですから。

最後に・・・ デザイン会社にお勤めのあなた。

あなたを成長させてくれるのは社内の人間ではありませんよ!
外部の人です。
代理店のあのディレクターと仕事したい!って思う人いませんか?
ぜひ、そのディレクターとコンタクトを取ってください。
頭下げて「仕事させてください!」くらい言えませんか?

わたしの経験上のお話ですが、
私はこの人のためなら徹夜もいとわないという
ディレクターと出会いました。

その方のおかげで本当にデザイナーとして成長できました。
なにか一つ吹っ切れたような気がしました。
わたしの提案を認めてもらい、
自分のデザイン感覚に自信を持つ事ができました。

その時期は苦しかったけど、面白い楽しい仕事が数々できていました。
私が一番ノっていた時期です。

競艇でのプレゼンを勝ち取り、また別のプレゼンでも勝って
名古屋の企業本社までライター、デザイナー、カメラマン、
営業という体制で取材。

会社案内、入社案内、ポスターなど数百万を売り上げるなど
私のデザイナー生活の中でも忘れられない時期を過ごしました。

ひとりのディレクターとの出会いが
私を一回りも二回りも成長させてくれました。
そんな自信を持った私は、競艇の仕事で、
その当時趣味で始めた音楽制作で積極的にアピールし、
デザイン以外にTV-CFの音楽までやらせてもらいました。
自分の創った音楽がTVから流れた時は、流石に感動ものでしたね!(笑

ぜひ、そういう方と出会ってください。
そのチャンスを積極的に探してください。
その出会いがあなたに自信と大きな成長をもたらせてくれるでしょう。

あなたの健闘を祈ります!