2015年11月14日土曜日

デザイナーの基礎1

えーっと、本日はデザイナーらしく 基礎みたいな事、
書いてみよっかな。(笑

ちょっと前置き、長くなるけど我慢して読んでみてください。

まず以前、私はある企業の企画制作課に勤めていました。
その制作課に入ってきた部下のエピソードから。

そもそもこの彼が制作課に入ってきたのは・・・
制作進行管理という重要な仕事してた人間が辞めるということで、
じゃあ、誰か補充しなけりゃってことだったと思う。

一応企画制作というデザイン部門なんで、
デザインできる人を募集って話になったんだけど、
上司から募集はちょっと待て!というお達しが。

我社のある店舗にデザイン出来る人間がいるからって・・・
私その話聞いた瞬間、ピンときた!
聞いてみると、案の定、個人的にファッションに興味あって
Tシャツのデザインして奴がいるって。

「そーら、きた!」って思ったね。(笑

上司はすでにその彼を制作課に入れる気になってる。
で、実際、うちの課に入ってきた訳だ。

ま、人間的にはなんの問題もなし。本人は多分、自信満々だったろう。
日々の業務調整を管理しつつ、簡単なデザイン制作もはじめました。

それなりのデザインしてるんだけど・・・やっぱりね、デザインが甘いのね。
ずばり言っちゃうと、基礎から学んでおいで!ってやつです。

よくいるタイプです、こういう人!

私、何十年かけてここまで来たと思ってるんすかっ!?(笑

デザイナーの基礎 その1


デザイナーにとって、文字詰め(カーニング)は基本です!
この説明じゃ分かりにくいですよね。 見本お見せましょう



いわゆる「カーニング」という作業です。
一番上が文字詰めなしの状態。パソコンで文字入力すると大体こういう状態。

真ん中は、ボックス流し込みと言って 私たちが使うイラストレーターという
グラフィック・デザインソフトの中の 自動文字詰め機能を使ったもの。

そして一番下が私のやり方。

3つをよ~く見比べてみてくださいな。

一番上は問題外!ですな。
真ん中は? ある程度文字間は詰まってますが、 。や「」などの前後に
まだ不自然な空きがありますね。
デザイナーと言われる人間がこれではダメです。

一番下を見てください。

すべてがほぼ均等に詰まっていて不自然な部分がないですよね。
手動で一文字一文字詰めていってます。

それよりもまず一番見てほしいところは・・・・

各行の最後、字切れの問題! 読み易い文字切れで「行」が変わっているでしょ?
これが、デザイナーの仕事です!
これがデザイナーとして最低限、 やらなければならない作業です!

ただし、この手動での作業、めっちゃ時間かかります。

時間かかっても、きれいに読みやすく。
これを面倒くさがるようではデザイナー失格です。

発注側も、いいデザインを上げてほしいのであれば 文字ひとつとっても、
ここまでの時間がかかるという事 理解しておくべきでしょうね。

何度も言いますが、 パソコン使ってるからって パソコンが
自動で作ってるわけじゃない!人の手で作られてるんだ!ってこと。

先述の彼は、こういう部分がすっぽりと抜け落ちているんです。
若いデザイナーさんが上げてくるデザインをチェックする立場の私として
とても彼のデザインにOKだせませんでした!

デザインには理屈や理論があります。

こういう部分もその一つです。
最低限の文字詰めも行われていないデザイン・・・

詰めの甘いデザインと言われます。

今のデザイン専門学校がこういう部分をちゃんと教えているのか・・・
イラストレーターにはこういう機能があるよ!って
それじゃ教えたことにはならんですよ!

その大切さを教えなきゃね。

昔のデザイナーは、この文字詰めの大切さを叩き込まれましたけどね。
こういう細やかな部分に神経使えないとダメだと思うんですよ!

という事で、本日は基本その1でした。

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