2015年11月16日月曜日

ヴォイジャー計画並みの緻密な背景創りが・・・

平成ガメラの第1作目で私の心を捕らえた特撮監督(当時)だった
この私が珍しくその感性を信用している方の言葉・・・


あの突然の衝撃を忘れない。
恐怖だけでない、その圧倒的な映像美学の出現に。
あれから33年の時を経て、また新たな美学を突きつける。

すべてを新しく構築した映像世界から
一瞬たりとも目を離す事はできない。

          樋口真嗣(映画監督)



特典映像観たあなただったら、この記事タイトルでわかるよね。

なにを言ってるのか。

本編に至るまでの工程で緻密な脚本が練られていたことがこの特典映像で判明する。

まるであのボイジャー計画だ!

・出資会社、社長の演説シーン。

・クルーへの採用不採用を決定するインタビューシーン。

・クルーの体力測定シーン。

・送信用の我々の文明を説明するためのメッセージ画像。 などなど・・・

ただのフィクション、映画とは思えない作り込みようだ。

上記を作り込むだけで一体どれほどの予算が使われているのだろう。

それもこれも、本編へのリアリティ追求を求めた結果だろう。

ここまでくると、単なるエンターテイメントを越えている!

この映画、不評だったようだが、

このシリーズの大ファンである私には理解しがたい。

久しぶりにワクワクドキドキを感じさせてくれる映画だった。

だってあの強烈なキャラクターは今回登場しないのは分かっていること。

あのキャラに至るまでのイントロだ。

不評の原因はだいたい想像がつく。

観た人の、想像と違っていたから・・・

当然こうなるであろうという思惑と違っていたから。

これに尽きるのではないかな。



一番の勘違いは、多分・・・・

舞台が「あの惑星」だという勘違いじゃないだろうか。

説明不足、理解しにくいシーンは確かにあった。

しかし、そんなの、自由に想像してみるのも いいんじゃないかな。

見せ場は数々あったように思う。

最新技術を使ったSF映画だから、当然ちゃ当然だね。

昨今、少々の事じゃ見る側も驚かなくなった。

それでも、惑星着陸に至るまでの映像は素晴らしい。

もちろんそれ以降も素晴らしい映像ばかりだ。

監督らしい演出は、ちゃんとこの映画にも生かされていた。

ライティング。光と影だ。

そして、あのダークな雰囲気は踏襲されている。

ラスト近くの転がって迫り来る○○○に逃げまどうシーン!

これを映画館のあの大画面で観なかったあなた・・・

残念だけど、あの圧倒的な迫力は自宅のDVD鑑賞では 体感は無理だと思います!

今時の映像合成技術としては それほど難しい部類ではないのかもしれないが、

それでもコンピュータの中で合成されたあの映像が生み出す迫力には

改めてデジタル技術の未来が見えたような気がした。

それは、やはりクリエイティブな「創造力」「イマジネーション」

そのイマジネーションに命を吹き込むデジタル技術。

それにも増して重要なもの・・・・

イマジネーションを具体化する「脚本」というクリエイティブな作業だ!

映画・・・やはり「脚本」が命だ。

自分の想いや期待をあえて白紙にし、

単純に映画を楽しむという気持ちになれば、

こんな面白いワクワクドキドキな映画もないと思う。

観た者に想像させる、考えさせる・・・

そんな映画があってもいいんじゃないだろうか。

次回作にますます期待してしまうラストだし!


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