2015年11月23日月曜日

手作りの時代・・・おかげでカッター使いの名人に!

高校時代、レタリングの通信教育を受けた私は、デザイン会社で同僚に先んじてカンプデザインの作業に携わる事ができました。カンプデザインとは、最終デザインを想定して マーカーなどを使って色付きのデザインを作る作業の事。

当然アナログ時代のお話ですから、キャッチコピー、見出しコピーなど打ち込む現在のパソコンに相当するツールはありません。

だから・・・・レタリング(手書き)ができるという事が生きてくるわけです。同僚は時間があれば雑誌などをみながら 文字(レタリング)の練習をしてましたね。

ところで・・・この時代、写真などはどうしてたと思います?そのものずばりのものがあれば雑誌の写真を切り抜いて貼付けたりしてましたが、そう簡単には同じ状況の写真など見つけられるものではありません。

そこで、カンプライターの登場です。カンプライター・・・いわゆるイラストレーターさんの事。デッサン力のあるイラストレーターさんに写真を想定してイラストを描いてもらい、それをデザインに張り込む。ボディコピーは、大まかな文字数を想定し雑誌などから本文を切り取り貼付ける。

以上のように、アナログ時代のデザイン作業とは 時間と手間のかかるものでした。なので、デザイナー必須の道具とは、 三角定規、カッターナイフ、糊、カラーマーカーでした。まさに手作りの時代です。

デザインという仕事に新鮮味がなくなった原因のひとつにMacによる制作が上げられると思います。ラフから最終まで、常に色つきの状態でモニターで確認しながらの作業になるわけで・・・・印刷上がりまで見れている状態で作業が行われてるという事です。

前にもお話しましたが、 アナログ時代は、印刷の色校正ではじめて色付きの状態が確認できるわけで、色校正を楽しみに待っていた時代でした。

Macのおかげでいまだにデザインができているという事実を考えるとどちらが良いという問題じゃありませんが・・・デジタルな世界、アナログな世界 両方の素晴らしさを認識してるのが我々の年代だろうと思います。

余談ですが、今の若い人ってカッター使えない人多いですね。指切っちゃうとかね。(笑もちろん我々も血だらけの時代ありました!カッターなんて使う必要ねーじゃん・・・ですか?いやいや不器用な人は、何やらせても不器用ってのが 私の持論ですがね・・・私のようにね。(笑

今ではカッター使いの名人って言われてます。はい、鍛えましたもん、写植の切り貼りで!


それでは。

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